1989年に朝日新聞社から発行された「世界名画の旅(全7冊)」があります。
最初は、なにげなく本屋さんで電車の中の暇つぶし用に買い、その後、3-4冊買って読み、後はそのまま本棚に眠っていました。
数年後、また本棚で見つけて読み返してみてたら、なかなかおもしろい。
自分の受け取り方がぜんぜん違うのも我ながら不思議だとおもうが、とにかく他のも読みたくなったんです。
ところが、あまり売れなかった本なのか絶版になっていて本屋さんには売ってないんです。
まあ、そのとき「読みたい」とは思ったが「何が何でも、絶対読みたい!!」とまでは思わなかったので、
「無けりゃしょうがない」
と、ほっておいた。
あるとき、古本屋さんで偶然、
「おお、あった!!」
と、1冊見つけ、ちょっとうれしくなったんですよね。
それから、古本屋さんに行くと探すようになりました。
まあ、本気になって探そうとすれば古本屋さんのサイトとかで検索すればけっこうあるんですけど、そこまでやる気にはなってないんです。
「偶然が楽しい」っていう感じですかね。
「たまたま見つかる」
のを楽しみに数年間、ぶらぶらと探し回り、やっと最後の7冊目を古本屋さんでみつけました。
「やった!やった!!!」
と心の中で叫んだが、平静を装い、
「これください」
やっとてにいれました。
まあ、それだけの話なんですが、アマチュア無線のアワードで全エリアをクリアしたような爽快な気分。
この本の内容は、
朝日新聞の日曜版に掲載された、「名画にまつわるいろいろな話を書いた本」で、いわゆる「美術書」とは違って絵画自体の解説はほとんどありません。
美術家でなく現地取材
をした朝日新聞の記者が書いているので、やっぱり文章や構成、テーマの取り上げ方がうまいんですねえ。
幸か不幸か読んでも内容を忘れることが多いようで時々読み返してもおもしろいんです。
